イタリアワインの作り手紹介
国際品種を使わず地場品種にこだわり生産
有機栽培で環境に配慮するワイン造り
ヴァル・ディ・トロは2003年、アンナ・マリア・クルチャータとヒュー・コンスタブル・マックスウェル夫妻が、トスカーナ南部・マレンマに設立したワイナリーです。海岸線から8km、海抜90mの場所に位置するワイナリーには、イオニア海からの風が吹き、土壌は水はけが良く乾燥した火山性石灰質に恵まれ、サンジョヴェーゼの育成に絶好の条件を備えています。ヴァル・ディ・トロは化学肥料を排除し、この地のテロワールを大切にしながら、ブドウ造りに情熱を傾けてきました。
醸造コンサルタントにマウリッツオ・カスッテリとカブリエーレ・ガデンツを招き、セラーには最新設備とフレンチオークを設置。整った環境のもとで、大切に育てたブドウを丁寧に醸造しています。
また、シャルドネやメルローなど国際品種を使用せず、この地区の推奨品種にこだわった品種選びも、マレンマのテロワールに対する敬意の表れです。
栽培するのは、サンジョヴェーゼ、モンテプルチャーノ、ヴェルメンティーノ、グレケットのみ。気候風土にマッチした、限られた品種を育て、それぞれの特徴を最大限に引き出します。
辛口の白から、ロゼ、赤まで、さまざまな風味のワインを送り出しています。中でも、フレッシュな飲み口のものから熟成感豊かなものまで、中部イタリアを代表する黒ブドウ、サンジョヴェーゼのワインをバリエーション豊かに展開。きれいな酸と独特の奥深い香りを持ち、熟成するほどまろやかになり、食事との相性も良い品種です。
バランスに優れたエレガントなワインは、自然環境の持続に配慮したブドウ栽培と、夫妻の情熱により生み出されています。
生産者情報
ヴァル・ディ・トロPodere Val di Toro
オーナー
Hugh Constable Maxwell & Anna Maria Cruciata
トスカーナ州
イタリアルネッサンスを生んだこの州では、ワインルネッサンスと呼ばれるワイン改革が60年代後半から始まりました。キャンティやブルネッロの近代化高品質化にはじまり、品種や醸造法にとらわれないスーパートスカーナなどを生み、イタリアワインを牽引しています。