イタリアワインの魅力をお伝えします読むワイン

Vol.24 ほのかな甘さとゆたかな酸
食事を通してプロセッコを

 「レアーレカンティーナ」では、イタリア各州の造り手を訪ね、味わい、厳選したワインだけをラインアップしています。今回は、ヴェネト州の「オルネッラ・モロン」が手がける「プロセッコ エクストラ・ドライ」をご紹介します。

プロセッコ エクストラ・ドライ まだまだ暑い日が続きますね。シュワッと爽快な飲み心地のスパークリング・ワインを今シーズンはたくさん飲んだ……という方も多いかもしれません。キレのいい辛口から、甘さをしっかり感じるタイプまで、さまざまな飲み口が揃うスパークリング・ワインですが、今回ご紹介するのは「ちょうど真ん中の飲み口」と言えそうです。

 イタリアでは、発泡性ワインを「スプマンテ」と呼び、その風味は7段階で表示されます。1リットル中の残存糖分が3グラム未満の極辛口「ブルット・ナトゥーレ」から、50グラム以上の「ドルチェ」まであり、今回の「エクストラ・ドライ」は1217グラムで7段階の中央に位置しています。「ドライ」は辛口を連想しがちですが、ここでは中甘口を指すのです。

レストランイメージ さて、イタリアでヴェネト州のDOCに認定される「プロセッコ」は、土着品種・グレラを主体にした華やかなアロマと溌溂とした泡立ち、ほのかな苦味に特徴があり、味わいはフレッシュな辛口から中甘口のものが造られています。大きなタンクに密閉して二次発酵を起こす「シャルマ方式」という製法により価格が抑えられるため、食事に合わせやすいカジュアルなスプマンテとして、地元はもとより世界的にも大きな人気を得ています。

 ほかにイタリアのスプマンテとして有名なのは、シャンパーニュと同じ「瓶内二次発酵」で造るピエモンテ州の「フランチャコルタ」で、使用ブドウもシャンパーニュと共通しており、こちらはちょっと高級です。同じくピエモンテ州の「アスティ」はモスカート・ビアンコ(マスカット)の甘口スプマンテ、また、珍しい発泡性赤ワイン(ロゼもあり)「ランブルスコ」は、日本でも知名度が上がっていますね。

トマト&モッツァレラ グラスに注ぐと、泡がシュワシュワと弾け、青りんごのような甘い香りが際立って感じられます。洋梨やカモミールのような白い花の甘い香りに包まれると、連日の暑さに疲れ気味の心身が癒されるようです。

 口に含むと、アタックは優しく甘く、溌溂とした酸が口いっぱいに広がり、華やかな果実味と酸の調和がとても良いスプマンテです。

 北海道で見つけた、イタリア人職人が作るモッツァレラチーズと一緒にいただいてみました。みずみずしいトマトと、フレッシュなモッツァレラ、シンプルに素材の美味しさを味わう一皿に、良質なブドウのアロマをストレートに感じるプロセッコがいきいきと寄り添います。

パエリア 前菜だけでなく、食事を通して楽しめるのが、プロセッコの強みです。メインは魚介のパエリアを作ってみました。オーブンを使わず、フライパンにアルミ箔をかぶせて蒸し上げるのが我が家流。炒める段階でお米に油をまとわせておけば、パラパラの焼き加減に仕上がります。

 エビは洋食シェフのレシピ本にならって、殻ごと縦半分に切って背ワタを取り除いて使ってみると、殻から出るダシを逃がさず、食べる人にも親切です。炒めた香味野菜と魚介と鶏肉から出るブイヨンを生かし、味付けは塩のみ。

 ほんのり甘味のあるタイプのプロセッコですが、のどごしはキレがよく酸が豊富なので、しっかりとした味わいのパエリアにもぴったり。こんな風に合わせてみると、ブドウのふくよかさを感じる上質なプロセッコであることが実感できます。

料理とワイン 「オルネッラ・モロン」のブドウ畑は、ピアーヴェ川からの沖積平野として鉄分を多く含む石灰質の土壌をもつ古くからの銘醸地。いきいきとしたアロマが育まれたグレラのスプマンテ「プロセッコ」を堪能してみてください。


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