「レアーレカンティーナ」では、イタリア各州の造り手を訪ね、味わい、厳選したワインだけをラインアップしています。今回は、ヴェネト州の「ヴィラベッラ」が手がける「ヴィラ・コルデヴィーゴ・ビアンコ2017」をご紹介します。
春になると、香りのいい白ワインが飲みたくなりますね。
そんな気持ちにピタリとくる芳しいワインが、ヴェネト州から届きました。あふれんばかりに漂う、白い花や蜜リンゴ、トロピカルフルーツ、ほんの少し入り混じるミントのような清涼感がすっきりと上品、かつ爽やかで春らしい印象です。濃密な香りの秘密は、ワイン造りの「ひと手間」にあります。
手摘みしたガルガネーガをアパッシメントして、通常より2週間ほど遅摘みしたソーヴィニヨンと一緒にプレス、樽熟成後、一部をマロラクティック発酵させ、まろやかな味わいに仕上げます。
「アパッシメント」は、ブドウを陰干ししてエキス分を凝縮させる製法で、赤ワイン「アマローネ」や白の甘口ワインなどに用いられますが、アパッシメントでブドウのアロマを引き出しながら、「優美でボリュームのある辛口」の味わいを楽しませてくれるのが、このワインの大きな魅力です。
蜂蜜のような黄金色を眺め、濃厚な香りを胸に吸い込み、フルーティーなアタックをずっと舌の上で転がしていたいような誘惑に駆られますが、そっと飲み込んでみると、樽熟成のなめらかな味わいに引き込まれ、きれいな酸と苦みを伴なう長い余韻へと誘われます。
かなり凝った造りといえる、こちらの白ワイン、じつはワイナリーの「フラッグシップワイン」ともいうべき存在なのです。
ワイン名の「ヴィラ・コルデヴィーゴ」は、「ヴィラベッラ」が運営する5つ星ホテルの名前に由来しています。ヴェネト州西部、ガルダ湖を見下ろす丘の上、ブドウとオリーブの農園にある中世のマナーハウス(荘園領主の邸宅)を改装したホテルで、銘醸地バルドリーノの伝統を体験してもらう「ワインツーリズム」の拠点となってきました。
そんな地域への思い入れと、イタリアの土着ブドウと国際品種の両方を取り入れて新しいスタイルを試みる造り手のこだわりが詰め込まれています。
ガルガネーガはヴェネトの伝統銘柄「ソアヴェ」の品種で、花やサクランボ、アーモンドのような独特の香りと苦みをもちます。
ソーヴィニヨンは、ソーヴィニヨン・ブランの名で知られる国際品種で、イタリアではヴェネト州に接するフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州やトレンティーノ・アルト・アディジェ州などのワインに使われています。ほかに世界的な生産地として、ニュージーランドのマールボロや、フランスのロワールがよく知られていますね。グラッシーな香りに特徴をもち、柑橘やトロピカルフルーツのアロマゆたかな品種で、地域や造り手によってはパンチのある味となりますが、イタリアでは、なめらかな味わいとなることが多いようです。
さて、お料理は何を合わせましょうか。魚介類なら軽やかな前菜類よりも、エビやホタテのグリルなど旨みの濃厚なメニューがワインのボリューム感にマッチしそうです。ソースにフルーツをあしらったポークソテーなど、白身のお肉類もよさそうです。
「ヴィラベッラ」の「ヴィラ・コルテヴィーゴ・ビアンコ2017」完売しました
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